呼吸法

呼吸を意識すると余計緊張しちゃう人へ

Just Breath

こんにちは、まーるです。

(音声版はこちら↓)

呼吸法はパニック障害回復の要です。
やり方はこちらを。

参考呼吸法を覚えよう

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やり方自体はシンプルで、一度やればすぐに覚えられるかと思うのですが、実際にやってみたという人からこういう相談をされる事がよくあります。

「呼吸法をやってみたのだけど、呼吸を意識すると余計に緊張してくるんです。」

わかります。実は私もそうだったんですよ。
呼吸法をやり始めた当初、呼吸を意識するだけで余計ドキドキしてきて不安が高まったりというような事は、確かにありました。
これだけたくさん同じような声を聞いて、実際に私自身もそうだったので、これはきっと呼吸法あるあるなんだろうと思います。みんなが通る道なのじゃないかと。

ただ、これはそもそも悩む必要のない悩みだったりします。
なぜなら、不安も緊張も恐怖も「あっていい」からです。

不安や恐怖、緊張などの感情は、発作のトリガーではありません。

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参考予期不安とパニック発作の紐をチョキンと

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不安や緊張が発作の前兆だという認識があると「不安と緊張を早く静めなきゃ!」と焦ってしまいますが、実際にはどれだけ緊張しても不安でも、とにかく呼吸をコントロールして過呼吸を抑えれば、発作の諸症状は出ないはずなので。
不安や緊張を感じないようにしようとしたり、むりやり気を逸らそうとしたりする必要はまったく無いわけです。

そもそも不安や緊張は「感情」なので、自分ではコントロールできない領域です。
「緊張を静めよう!」といくら頑張っても、自分の意思ではどうにもできません。

それから、考えてみれば「気を逸らす」というのは、めちゃくちゃ難しいですよね。
「気を逸らさねば!」と思えば思うほど、逆に意識が集中してしまったりもして。
「気を逸らす」or「意識を向ける」だったら、圧倒的に「意識を向ける」方が簡単だと思うんです。
だからこそ、予期不安や発作の時には気を逸らすよりも、意識を呼吸に向けて呼吸コントロールに集中した方が、実はスムーズなのじゃないかなと。

というわけで、呼吸を意識した時に不安や緊張が高まってきても大丈夫です。
そのまま呼吸法を続けていると、不安や緊張が発作のトリガーではない事を実感できるようになると思います。
継続は力なり。諦めないの、大事です。

ここで呼吸法のワンポイントアドバイス。
基本的に3秒息を吸って3秒吐くのを繰り返す呼吸法ですが、3秒って思っている以上に長いんですよ。
特に予期不安が高まってきたり、発作が出そうになったりしている時なんかは、既に過呼吸気味になっているので息がしづらかったりもするし。焦ってきたりもするし。
そんな時に体内時計で呼吸法をしてしまうと、自然とカウントが早くなってしまいがちなので。
きちんと時計で3秒をカウントした方がいいです。最初のうちは特に。

私も最初はスマホのストップウォッチでカウントしていました。
実は私、昔テレビ制作のADをやっていたんですが、その時スタジオのフロアで「本番10秒前、9、8…」ってカウントしていたんですね。
その時間感覚が今でも染み付いていて、時計がなくてもけっこう正確な時間が計れたりするんですよ。これわりと特技。
そういう事もあって、呼吸法に慣れてきて余裕が出てきた頃はストップウォッチではなく脳内でカウントするようになったりもしましたが、それでも自分の感覚より長めに1秒をカウントするようにしていました。息を吐く時には特に。
なので、もし時計なしでカウントする場合は、「思っているより長め」を意識するぐらいでちょうどいい気がします。

「不安や緊張は早く静めなきゃ!」と思っている間は、呼吸法を続ける事自体、勇気がいるかもしれません。
だけど思い切って続けてみてほしいなと。
そうすると、「なるほど、確かに発作の症状って過呼吸からきているのだな」という事が実感できて、自分の身体がなんとなく身近に感じられるようになるのじゃないかな。私はそんな感じでしたよ。

管理人がクリニックの先生にオススメしてもらった本。パニック障害の基礎情報と治し方を知るのに最適です。

管理人まーる

パニック障害を克服した元商業ライター現医療機器系OL | 上級心理カウンセラー(民間)| 80年代生まれ | 旅行大好き | 乗り物・フルタイムのお仕事OKすこぶる元気 | 服薬・通院はしなかったためお薬には疎い

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