認知行動療法

泣きたい日ってないですか。私と認知行動療法の出会い

こんにちは、まーるです。

(音声版はこちら↓)

こないだ「王様ランキング」(←アニメ)で嗚咽しまして。
そもそも泣きたい日が月イチでやってくるんですよ。たいていガールズデー(←なんだこの言い方)なんですけど。
何かがモヤモヤ鬱屈してきて、それをぜんぶ涙とともに発散したいというね、そんな感じになるのです、だいたい月イチ。

で、今月は「王様ランキング」をアマプラで観まして。号泣。2話ぐらいからずっと嗚咽。
もともと「泣くぞー」という気分で見ているので、よりいっそう泣けたといえば泣けたんですけど。それにしても嗚咽。

とりわけ3話。ヒリングー!!(←主人公の母)
愛っていびつなのよ。一筋縄ではいかないのが愛なのよ。一言で言い表せないものなのよ。いや、言葉にならないさまざまな機微を一言で表したのが「愛」というやつなのか。
ともあれ、めちゃんこ号泣しました。そしてスッキリ。

今後もだいたい月イチで泣きたいデーがやってくるので、何か良い泣きネタなぞあれば教えてください。
悲しいとかじゃなくて、ほっこりハートフルなやつがいいです。

と、そんな話は置いといて。そろそろパニック障害の話をしましょうか。はい。

私がどうやってパニック障害を治したのかというと、それは呼吸法認知行動療法です。それだけと言えばそれだけ。

参考呼吸法を覚えよう

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最初にメンタルクリニックで頓服薬のアルプラゾラムを処方してもらって、その日に飲んだんですよ。ちょうど発作が起きて。
でもイマイチ効かなかったんですね。いや、効いていたのかもしれないけれど、期待していたような効果じゃなかったんですよね。もっと分かりやすく効いてくれるものだと期待したのだけど、そんな感じじゃなくて。

で、こういう効き方だったらもう飲まなくてもいいか、と思って。それっきりお薬は飲んでいません。
なので、回復のためにやった事と言えば、本当に呼吸法と認知行動療法だけなんです。

認知行動療法って、名前だけ聞くと難しげでピンとこないじゃないですか。何をするのかがよく分からない。
心理療法の一種で、パニック障害に限らず、うつ症状や不安障害などのメンタル疾患に幅広く使われている治療法なんですけども。かなりメジャーな治療法だとは思います。一般に推奨されてもいます。
実際のところ、薬物療法と同等あるいはそれ以上の効果があると認められている治療法です。

私はお薬があまり効かなかったので、他に治療法はないかとセカンドオピニオンとして別のメンタルクリニックに行ったんですね。そこの先生に勧めてもらったのが認知行動療法でした。
ただ、そのクリニックで指導を受けながら認知行動療法を実践したというわけではなくて、メンタルクリニックの先生がマニュアル本を教えてくれたんですよ。パニック障害の認知行動療法のやり方の本(最後に紹介リンク貼ってます)。

その本を買って、読んで、独学で実践していったら治ったという感じです。
つまり、私みたいな素人が市販の本を買って、独学で実践しても効果が出るぐらいにはきっちり体系化された治療法という事ですよね。

なので、まずマニュアル本を買って読んでみるというのはわりとオススメです。
私が買った本は定価1000円ぐらい(当時)。わりかし薄っぺらい本だったので、読む前に気合が削がれる事はなかったです。(あんまり分厚い本だと、見ただけで読む気力がポキンと折れますよね。)

「パニック障害とは」という基礎知識から、どういう仕組みで発作が起きるのかや、実際何をすれば治るのかというところまで、いい塩梅で集約されていました。ここに呼吸法のやり方も書いてあって。

で、書いてあるとおりにやって、やっていくうちに治ったという感じです。実にシンプル。

パニック障害は「脳の勘違い」なんですよね。
危険でも何でもないシチュエーションを、脳が「危険だ! 命の危機だ!」と勘違いしてしまっているわけです。

回復のためには、その勘違いに対して「いやいや安全だよー大丈夫なんだよー」って教える事で、脳に改めて覚え直してもらう作業が必要なんですね。その作業というのが、いわゆる認知行動療法。

具体的には、不安や恐怖を感じるシチュエーションにあえて対峙します。そして、実際には死ぬような事も心臓発作を起こす事もなく、何も危険はないんだなということを体感します。
それを繰り返し何度も体感することで、脳が「あ、安全だったのか」ということを改めて思い出してくれるんです。

私の場合は、一番最初にパニック発作を起こしたのが電車の中なんですね。なので、乗り物全般がとりわけ苦手でした。
「苦手」って波及するんですよね。最初は乗り物だけが苦手だったのだけど、乗り物を避け続けるうちに苦手なシチュエーションが広がってきてしまって、最終的には家の中でも発作を起こすようになって外出もままならなくなりました。

その中でできる認知行動療法と言えば、最初はお散歩ぐらいでした。外に10分出てみるというようなところから始めて、ちょっとずつちょっとずつ行動範囲を広げて行ったような感じです。

そうやって少しずつ段階的に進めていくのが認知行動療法です。シンプルですよね。
その時やれる事をできる範囲でコツコツやっていく、という。
私自身そうやっていくうちに少しずつ回復していったので、シンプルではあるけれど効果は高い治療法だと思っています。

脳が学習する仕組みって、常に同じプロセスを辿るものなんですよね。
昔、九九や漢字を覚えたりしたじゃないですか。その時どうやって覚えたかっていうと、基本的には「繰り返し」ですよね。
九九を何度も何度も復唱したり、漢字を何度も何度も書き取りしたり。

脳はそうやって何度も何度も繰り返す事で覚えていくもので、まさに認知行動療法も然り、です。
何度も何度も苦手なシチュエーションにチャレンジして、その都度「大丈夫なんだよ、安全だよ」という体感を繰り返す。

とは言え、先述のとおり私の場合は散歩から少しずつ実践していった感じですから、本当に「できる事から段階的にステップアップしていく」のが基本かつ重要なんですよね。

最初はちょっと大変かもしれません。
不安や恐怖を感じるシチュエーションにチャレンジするわけだから、やっぱり多少なりとも気合は要ります。たかだかお散歩とは言え。
でもまあ、治療ですからね。そういうもんだと思ってやっていくしかないのかなあと。

治りますから、やっていくうちに。そこは希望を持って、コツコツ取り組むのがいいんじゃないかなと思います。
あまり頑張りすぎるのもアレなんで、難しいところではありますが。

私自身はけっこう頑張ったなーというおもひでがあります。まあ、自分なりに頑張ってみるというのが大事なのかなあ。
他人は「もっと頑張れ」って言うかもしれないし、あるいは「もう頑張らなくていいよ」って言う人もいるかもしれないけど、結局判断するのは自分行動するのは自分なので、自分のペースで、自分のやれる範囲で一歩ずつやっていくといいと思いますよ。うん。
(おわり)

管理人がクリニックの先生にオススメしてもらった本。パニック障害の基礎情報と治し方を知るのに最適です。

管理人まーる

パニック障害を克服した元商業ライター現医療機器系OL | 上級心理カウンセラー(民間)| 80年代生まれ | 旅行大好き | 乗り物・フルタイムのお仕事OKすこぶる元気 | 服薬・通院はしなかったためお薬には疎い

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