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【パニック障害】 Just Do It は偉大な言葉。感情を無視して行動せよ!

こんにちは、あろはー。管理人まー、です。

読み終えました! メル・ロビンズ著「5秒ルール」!

これ、すごーく有用です。間違いなく効くと思う。副題に「直感的に行動するためのシンプルな法則」とありますが、不安障害を克服するのに必要なのはまさにこれですよね。不安や恐怖を乗り越えて直感的に行動すること。でもプロセス自体が複雑だと実行するのがいちいち面倒だから、シンプルであるってのも重要。

これはまさに不安障害克服にうってつけの方法だと思います。

実際、著者のメル・ロビンズCNNのコメンテーター)さん自身もパニック障害、不安障害だったそうです。20年近くSSRIのジェイゾロフトを飲んでいたとの事。でもこの「5秒ルール」を思いついて実践するうちに、ついに断薬に至り、不安障害を克服できたそうなのです。パニック発作を起こす事もなくなり、今は問題なく飛行機にも乗れるんだとか。

メル・ロビンズさん

この本、分類的には「自己啓発・ビジネス」になっていて、たしかにビジネスなどの現場でいかに実行力をつけるかという話に重点が置かれているのだけど、著者自身の話も含め不安障害克服にスポットを当てた章もあります。

今日はその辺りの事を中心に「5秒ルール」のやり方をまとめてみますね。

 

54321Just do it!

5秒ルールとは何か。以下、本文を引用します。

目標を達成したいとき、責任を全うしたいとき、やらなければと思いながらも腰を上げられないときは、5秒ルールを使いましょう。

心のなかで「54321」とカウントダウンして、「1」になったらすぐ動く。これが「5秒ルールです。シンプル。そのとき不安だろうが怖かろうが面倒くさかろうが、否応なくカウントダウンして「1」になったら開始する。ナイキのキャッチフレーズ「Just Do It.」みたいですよね。「とにかく動け」というわけです。

カウントダウンするとなぜ行動できるのか。ちゃんと学問的な理由があります。

そもそも人間が行動を起こすときの判断基準って、何だと思いますか。それは「理論」じゃなくて「感情」なんだそうです。

これ、思い当たるフシありますよね。例えば試験勉強。理論的に考えれば勉強した方が良いと分かっているのに、面倒だったりやる気が出なかったりしてついテレビを見てしまう、とか。

本の中では、神経科学者のアントニオ・ダマシオの研究にも触れていました。

ダマシオが、脳の損傷により感情を失った被験者を対象に実験を行なったところ、おもしろいことが判明しましたー誰も意思決定ができなかったのです。彼らは、何をすべきかを認識していて、選択肢ごとのプラス面とマイナス面も論理的に説明できましたが、判断が下せなかったのです。「何を食べたいか?」といった簡単な質問ですら、答えられませんでした。

そう。人間は意思決定を下そうとするたびに、無意識のうちに感情をベースに判断しているんです。

私たちは自分が何をすべきかを論理的に知っていますが、判断を下すのは感情なのです。

不安障害にも同じシチュエーションがありますね。

不安障害を改善するには、あえて苦手な環境にチャレンジしなくてはいけない。その事は論理的に分かっているのだけど、「不安」や「恐怖」の感情が強くてなかなか踏み出せない。

踏み出せない、というのはつまり不安や恐怖を判断基準にして、最終的に「踏み出さない」という選択をしたということです。ほとんど無意識のうちに。

時間にしてわずかナノ秒のことです。

この「踏み出さない」という選択は、脳神経学的に自然な判断でもあります。脳は基本的に物事を徹底的に吟味し、不確かなこと、不安なこと、新しいことを恐れ、制止しようとするからです。だから人は、考えれば考えるほどためらう。脳がそう導いているから。

さて。では踏み出すためにはどうすればいいか。

感情と行動を切り分ければいいのです。「嫌だなー」「怖いなー」という感情を元に脳が吟味して「やめなさい」という指令を送ってくるわけだから、能がその決断を下す前に動き出せばいいんです。そのためにこの「5秒ルール」を活用せよ、というわけ。

カウントダウンを開始することで、その時頭にうずまいている感情、思考を強制的に阻止します。そして「1」で動き出す。能が「行動を制止しよう」とする前に行動を起こせば、気持ちの切り替えスイッチが入って感情も同調します。なぜならこの時、脳の中で記憶や感情をコントロールしている前頭前野という領域が活発化するからです。

やる気になるから行動するのじゃなくて、行動するからやる気が出てくる。意外な気がするけど、その方がスムーズなんですね、人間の脳って。

5秒ルールを繰り返すうち、その行動パターンが板についてきます。これもまた学習をつかさどる前頭前野のおかげ。気持ちの切り替えが板についてきたら、やがては不安や恐怖を感じること自体が少なくなってくるでしょう。何度も行動を実践する事で自信がつくってのも大きい理由でしょうね。

ちなみに、12345」ではダメです。その続きを数えてしまうから。「678…」というように。

あと、5秒ではなかなか踏み出せなくて、3秒だったらうまくいったという例もあるそうな。秒数を伸ばして6秒とか10秒とかにするのはよくないと思うけど、短くするのならアリでしょうね。その分早く切り替えられるわけだし。その辺は自分の感覚次第かと。

 

パニック発作の現場で5秒ルールをどう活用するか

では、メル・ロビンズさんは、自身の不安障害克服に5秒ルールをどう活用したのでしょうか。

彼女は、不安が頭を覆い始めたらカウントダウンを始め、「1」とともに「私はワクワクしている!」と気持ちを切り替えました。

なぜって、

生理学的には、不安と興奮は同じものだからです。

だから脳に言い聞かせるわけです。これは不安なんかじゃない、わくわくしてるだけなんだと。

そして実際にわくわくするような事を具体的に想像します。例えば旅の途中、飛行機の機内で不安に襲われたら、この先の楽しい出来事を想像するのです。ハイキングに行って青い山々を眺めている自分、湖のほとりを散歩している自分、友人たちと美味しい食卓を囲んでいる自分。そして、このドキドキはワクワクなんだと脳に言い聞かせる。そうすると、ちゃんと脳がそう認識してくれます。

この辺りのことは、YouTuberだいじろーさんも言っていましたよね。

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これも繰り返しが大事です。何度も繰り返して、前頭前野に学習してもらわないといけません。やはりメルさんも何度も繰り返したそうです。

この手法を何度も繰り返すうちに、私は飛行機恐怖症を克服しました。文字通り、何度もやりました。そのたびに恐怖心を克服しやすくなり、気づくとまったく怖くなくなっていました。

言われてみると、この手の想像私もやっていた気がします。私の場合は基本的に呼吸法で症状を落ち着けていましたが、飛行機で不安になったらこんな事も考えてました。「どーせ数時間後には飛行機を降りて、キラキラしたビーチにウハウハしてるんだろうなー、美味しいご飯食べてキャッキャしてるんだろなー」とか。

不安を感じている今の自分に「どーせ降りたら不安も消えるんだろ? やれやれ」と愛想を尽かす感じ。メルさんとはちょっとアプローチが違うのかもしれないけど。

 

考え方は本当の意味で重要じゃない

これまで私も、考え方をいかに変えるかみたいな部分に焦点を当てがちでした。

なかなか踏み出せない。だから踏み出すモチベーションを生み出すために、まずは考え方を変えてみよう。というアプローチ。

私自身、選択理論アドラー心理学に出会って考え方が変わったおかげで、認知行動療法を続けることができました。それは選択理論が「行動しなければ人生は変わらない」事を教えてくれたからです。

やる気が出るのを待っているだけじゃ、やる気は出てこない。やる気が出てから行動を起こすのでは、永遠にその機会はやって来ない。それが腑に落ちたから、いろんなことに踏み出せたんです。瑣末なことも含めてね。散歩してみよう、とか、短期バイトしてみようとか、本心を親に話してみようとか。

実際に電車に乗り込む時には、5秒ルールに近いような事もやった気がします。5秒ではなかったにしろ、最終的には不安や恐怖を切り捨てて「えいやっ」と車両に乗り込んだり。

結局、本当の意味で何がポイントだったかっていうと「考え方を変えた」事じゃなくて「考え方を変えて実行した」事なんですよね。それに改めて気づかされました。

その点、5秒ルールはさらに合理的かつ逆説的です。重要なのは「実行する事」なんだから、もう考える事すらやめちゃえい! っていう発想。でも「考えるのをやめよう」と心で復唱するのでは、「考えるのをやめよう」というのを考え続けることになる。だからカウントダウンして行動しちゃえい! という。

これって考え方に全然依存しないから、オールマイティ誰にでも効く方法ですよね、たぶん。すごい。

私も知らず知らずのうちに似たような事やってましたが、メルさんがこうして分かりやすく言語化してくれたのはありがたいです。この5秒ルールが役立つ人はたくさんいると思う。

本では、まず朝起きる時に5秒ルールを取り入れるところから始めるよう促しています。朝なかなか布団から這い出せないときに、5秒ルールで否応なく起きるんです。これまた学術的に色々理由が書いてありました。

ぜひ一読をおすすめします。汎用性ハンパないっす。(おわり)

メル・ロビンズ著「5秒ルール - 直感的に行動するためのシンプルな法則

ここに記載の治療法や対処法は、あくまで個人的見解に基づいています。 効果の有無や程度は保証できませんので、ふーん、そういう事もあるんだねー、ぐらいの感じでご理解いただけると幸いです。
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