「パニック障害が治る」って、一体どういう事なのか。

こんにちは、あろはー。管理人まー、です。

前回、前々回と、なかなか長めの投稿が続いてしまったので、今日は短めのをひとつ。

ふと思ったのですよ。「パニック障害が治る」ってどういう状態の事なのかと。そこのところをちょっと考えてみました。

パニック障害当時の私は、心身のちょっとした変化にいつも敏感でした。

少し頭痛がしてきた時、胃腸が痛くなってきた時、動悸が早くなってきた時、ダルくて動くのがおっくうな時、緊張でそわそわしてきた時、ちょっとめまいのする時、暑さや寒さで不快な時。

「あ、なんかヤバイ。これパニック発作の予兆かも。」

一度そう思ってしまったら、もう不安感は増す一方。動悸が早くなってきて、その後実際に発作を起こす事もありました。そう、わずかな心の動揺や、ちょっとした身体の不調が、当時の私にとっては「=発作のトリガー(引き金)」だったのです。
だからいつもビクビクしていたし、常にこう願っていました。

「ああ辛い。とにかく辛い。パニック障害になる前の自分を早く取り戻したい。」

さて。
その願いは、はたして叶ったか。

端的に言うと、答えは「NO」です。うん、NOだなあ。
パニック障害はすっかり治ったけれど、でも「以前の私を取り戻した」わけではないよなあ。うん、やっぱりNOです。

緊張も不安も違和感も、ぜんぶひっくるめて「私」なのだ。

パニック障害になってしばらくした後、発作の原因はおおよそ過呼吸である事を知り、過呼吸を防ぐ呼吸法を学びました。(詳しくはこちらの投稿を)

おかげで、わずかな不安がさらなる不安を呼んで発作を起こすような事はなくなりました。「ちょっとした心身の変化=発作のトリガー」ではなくなったわけです。

でも、発作には至らないまでも、ささいな事で不安になったり、ドキドキしたりするのは相変わらずでした。いわゆる予期不安ってやつですね。
電車やバスなど発作を起こしそうな環境になると、いつでも不安だったし怖かった。
ちょっとでも体調に違和感を覚えると、半ば反射的に「もうやだ、もうしんどい。昔の私を取り戻したい」と願う日々。
そんな時、ふと思ったのですよ。

「昔の私に戻りたい?あれ?昔の私ってどんなだっけ」と。

昔の私。頭痛もない腹痛もない、めまいもない、緊張する事もない、いつでもひたすら元気な私。

あれ、そんなだっけ、私って。

幸い大病を患った事は一度もないけど、偏頭痛はときどきあったし、胃腸が弱いから腹痛はけっこうあった。貧血気味でめまいや立ちくらみもときどきあった。あがり症でドキドキする事も多々あった。ずっとPMSがキツめだったから、生理前にイライラしたり落ち込んだり、ダルくてぐったりする事も大いにあった。

そっか、その辺りは昔も今も変わっていない。じゃあ、取り戻したい自分って、いったいどんな自分?

本当に昔の自分に戻りたい?自問自答の始まり。

「昔の自分に戻りたい?本当に?」
「自然が大好きで、ひとり旅が大好きで、呑気で楽しい独身貴族な私?」

うーむ、あの頃の私って、はたして本当の私なんだろうか。昔に戻って楽しくやっているつもりでも、結局またこうなっちゃうんだきっと。
戻ってもきっと繰り返す。だったら戻るんじゃなくて、変わりたい。

その日から自問自答が始まりました。
自分に嘘をついていないか。自分の中の探偵が、容疑者の嘘をひとつひとつ暴いていく感じ。シャーロック・ワタシ。

「誰とでもすぐに打ち解ける気さくな私」

あ、ちょっとムリしてたな。てかむしろ人見知り気味だよな。気さくなO型に憧れる真面目なA型だよな私。

とか。

「ちょっとアウトローで変わり者な私」

たしかにちょっと変わってるかもしれない。だけど、必要以上にアウトロー気取ってるかも。個性的な人を演じている部分もあるぞ。

とか。

「海と山と自然が大好きな私」

うむ。これは間違いない。心から好きだ。

とか。

「三度のメシより旅が好きな私。しかもひとり旅が一番好き」

うむ。これも間違いない。いやでも待てよ。ひとり旅も大好きだけど、仲間でワイワイやるのも嫌いじゃないな。そういうのもたまにはやりたいな。

とか。

「他人に厳しい私。何でもかんでも自己責任論を振りかざす私」

旦那が分かってくれない→でも結婚したのはアナタでしょ。
上司がパワハラ、同僚がイジワル→じゃあ辞めればいいじゃない。
よくあるグチを聞きながら、自己責任論をかざしがちだった私。ドライ過ぎだろさすがに。でも、なんでそう思っちゃうんだろう。

とかとか。瑣末な事からディープなところまで、いろいろ自問しました。

そしてシャーロックが無意識の闇の奥から引きずり出してくれたのは、「とかく自己評価が低くて、自分の事が好きじゃない私」だったのです。

今まで抱いていた自信は、おしなべて他人と比較して得た自信でした。
あの人より痩せてる。あの人より成績が良い。あの人より色んなところを旅してる。とか。しょーもないマウント。ひどく脆い自信。本当は自分に自信がなくて、一生懸命虚勢を張っていたわけですよ。

なんで、そんなに自己評価が低かったのか。それはひとえに親との関係性が鍵なんですが。
それはまた別の機会に。

考え方を変えるきっかけとなった「選択理論」

ともあれ、ひょんな事から「自己評価の低さ」と向き合う羽目になったわけですが。

これを解消するには、今まで30年以上に渡ってせっせと形作ってきた考え方を見直さねばならない。だけど、思考のクセなんて一朝一夕で治るものじゃない。

そこで大いに助けてくれたのが「選択理論」というやつでした。

この「選択理論」を実践していくうちに、予期不安の対処の仕方がなんとなく分かってきて、親との関係もすこぶる改善しました。親に対しては憎しみめいた黒い感情を抱いた事もあったけど、今はすっかり仲良し。産んでくれたこと、育ててくれたこと、感謝しています。

選択理論。現実療法ともいいます。英語でリアリティセラピーとも。
インターネットで検索すると、それなりに情報が出てきますので、ご興味ある方はぜひ。

私も当時買った本をもう一度読み直してみます。そして感じた事や、響いたくだりをまた改めてまとめてみますね。

おっと。結局長くなってしまった。やっぱりな。分かってた。すみません。

えー、つまり、私はパニック障害を克服しましたが、それはイコール「元の自分を取り戻した」わけではありません。間違いなく「変わった」と思います。いや、「本当の自分にたどり着いた」という感じでしょうか。

あと、これが一番うれしい。穏やかになれた事。イライラする事もほとんどないし、人にも優しくなりました。無理しない=自然体って、こんなに平和な気持ちになれるものなのですね。ビバ、ピースフル。

思えば、私にとってパニック障害は、本当の自分に出会うきっかけでした。パニック障害を経験して本当に良かった。今は心からそう思っています。
(おわり)

ここに記載の治療法や対処法は、あくまで個人的見解に基づいています。
効果の有無や程度は保証できませんので、ふーん、そういう事もあるんだねー、ぐらいの感じでご理解いただけると幸いです。

ブログ管理人の自己紹介とパニック障害の経緯などは、コチラより。
→「ごあいさつ


← ポチッと押していただけると励みになります!

管理人まー

管理人まー

↑Twitterやってます(@ok_daijobu) パニック障害がすっかり治ったアラフォー女です。 35歳の時、通勤電車内でパニック発作を発症。以来、不安、恐怖、息切れ、めまいなどの症状が日常的に現れるように。電車やバスに乗れない、スーパーのレジに並べないなどの『広場恐怖症』や、「またあの症状が出たらどうしよう」という『予期不安』に苛まれ、一時は仕事はおろか外出さえもままならない状態でした。その後少しずつ症状が改善していき、2年後にほぼ寛解。さらに1年後にはすっかり完治。 克服するためにいろいろ試した事や感じた事などを、このブログに綴っていこうと思います。 元商業ライター。現地方OL。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

コメントする